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昨日、仰天ニュースで「場面緘黙症」を見た。
ある特定の場所で話せなくなる症状。
番組で見たのは学校に行くと一切話さない子だった。
思えば私も学校で話さなかった。
ちょっと昔話。
どうしてか、と言えば
- 会話が思いつかない
- 話すきっかけが掴めない
- うん、いや、などしか思い浮かばず会話が続かない
- なので「つまんない奴」と言われそうで怖い
こうだったなぁ。
低学年の頃からこうだったから、性格によるもんなのかな。
家だと大声出して笑うし、話す。
でも学校だと話さない。
家を出た途端、登校班でも黙り、教室に行っても黙ったまま。
自分も皆とわいわい騒ぎたかった。
けど、どうしてもきっかけが掴めず一人だった。
すると「大人しい子」と見られ、ますます輪に入りづらくなる。
だんだんクラスから浮いていく。
笑うと「あ、笑えるんだ」と驚かれ、「笑うの?」と眉間にシワを寄せて冷たい口調で言われた。
それを見て「あ、私は笑っちゃいけないんだ」と思った。
ますます喋らなくなっていき、終いにはいじめられた。
意思表示ないし、すぐ泣くし。
典型的なヤツだな、自分。
一言もしゃべらない日が何日もあった。
しゃべらなくても学校生活に支障はなかった。
授業で当てられることがない限り、しゃべる場面がない。
「おはよう」も無視され、休み時間は読書、給食も一人で黙々と、放課後はいじめられる隙をなくすために即ダッシュ。
こういうひどい期間は1年くらい。
いじめがなくなってからは、わだかまりが残って仲良くしたくなかったのであまり喋ることはなかった。
やっぱ同じ人たちと仲良くするのは無理がある。
中には優しくしてくれる人がいた。
会話を「うん」「いや、違う」と誘導してくれる。
助かった。
けど、それじゃダメだと思ってた。
人間として、欠けているダメ人間だ。
直したかった。
小学もこうで、中学も同じだった。
同じ人達が学校にいたんじゃ嫌なものだ。
だから高校進学をきっかけに勇気出して「おはよう」から始め、よく話しかけた。
すると友達が出来て、とても幸せだった。
それまで友達と言えるほど仲の良い人がいなかったから、とても嬉しかった。
そして最近「緘黙」を知った。
自分もそうだったのかなと思った。
人見知りかもしれないけどね。
話さない子に「話せ」「話さないと分からないだろ?」と強気で言ったとしても逆効果だと思う。
私がそうだった。
「なんで分からないんだ」と心の中で逆ギレしてた…。
そして泣いてた。
それ以外にも「言葉が思いつかない」ってのもある。
どう説明すればいいのか分からなくて、言葉が思いつかない。
なのに強気で詰め寄られて怖かった。
期待に沿えるほどの説明は出来なかった。
「え…あの…」と言うのが精一杯で、文として言葉が出てこなかった。
どうして欲しかったか、と言えば
「うん」「違う」
と答えが単純で、首を振って回答できるように言って欲しかった。
でも、それだとまた同じ状況になったら繰り返すだけ。
紙に書くように言ったり、優しく聞いて、言えるまで待つのがいいなと思う。
「うん」の返事だけじゃ同じ事だ。
話したい気持ちは存分にあった。
話す時間、心の余裕が欲しかった。
聞きたい気持ちも分かるけどね、どうしても言葉が出ないときもある。
聞かれる立場が多かったけど、逆に聞く立場になったとき、こんな風に出来るだろうか…。
自分で言ってて出来なかったりしてね…(^-^;)
いずれにせよ冷静にできたらいいなぁ。